社団法人 山口県技術交流協会

 

構造物の維持管理技術研究会

(Technical Research Group on Repair, Rehabilitation and Replacement Techniques

of Existing Structures(REHATEC))

 

《設立趣意書》

 

 日本経済の基盤をなす一般道路網、高速道路網などの社会基盤整備が進み、維持管理の時代の到来といわれて久しい。例えば、道路網の基幹をなす橋梁には、30年以上経過するものが多くを占めるようになり、損傷の顕在化の結果、維持管理費の増大につながり近い将来に建設費を圧迫するようになるといわれている。このため、建設省を始め多くの管理機関では、「道路構造物の点検標準」あるいは「道路構造物の補修要領」などを定めて維持管理体制を具体化している。また、最近では道路橋に対する設計活荷重、道路規格などの見直しが行われつつあり、既存橋梁のグレードアップにも注目が集まっている。さらに、昨年1月に発生した阪神・淡路大震災の被災調査結果からも適切な維持管理の重要性が改めて認識されることになった。このような現状を反映して、土木学会コンクリート標準示方書にも耐久性設計、維持管理を取り入れるべく検討が行われており、その成果として「コンクリート構造物の維持管理指針(案)」が公表されている。

 以上のような背景のもと、本研究会では構造物に対する維持管理の基本フロー「劣化予測」→「点検(調査)」→「判定(診断)」→「対策(補修・補強など)」の各段階における技術の現状を、山口県のおかれている情勢をも考慮して会員相互の間で議論を深めることによって今後の維持管理業務の増大にともなう専門技術者の不足に対応していくこと、また、維持管理業務の事業のための技術面からの援助を行うことなどを目的に、以下の諸点の検討を行う予定である。

 @構造物に対する維持管理の重要性を広く啓蒙する、

 A維持管理に関する国内外の最新情報の交換の場を提供する、なお、必要があれば国際会議出席を含む海外調査団を派遣する、

 B構造物の維持管理に必要な点検手法、安全性評価および寿命予測手法を確立する、

 C評価、判定結果に基づいて行われる補修、補強などの対策工法の種類、工費、効果などを検討する、

 D限られた予算の中で個々の構造物をどのように維持管理していくかを決定する総合的なシステムを開発する、

 E全国組織である「日本構造物診断技術協会」(建設省管轄)で将来設置が予定されている「構造物診断士(仮称)」取得の援助を行う。

 Fその他

 

 このような検討が行われ維持管理技術の実用化がはかられると、山口県内の社会基盤の信頼性が飛躍的の向上し、さらに効果的な建設投資が可能となることが期待できることより、関係各位の積極的な参加をお願いする次第であります。